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施設見学:CAMLS

1/19/2015

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米国外科学会の教育部会(American College of Surgeons Division of Education)が主催する教育セミナーが米国最大級のシミュレーション施設の一つである南フロリダ大学のCAMLS(Center for Advanced Learning and Medical Simulation)で開催され、施設を見学する機会があったのでご紹介します。

CAMLSはフロリダ州中部、Tampa市街に2012年に完成した延べ面積8,000平米以上の大型シミュレーション教育・研究・開発複合施設。ダウンタウンから徒歩圏内、数千名規模のイベントを開催できるコンベンションセンターに隣接し、観光施設や交通機関等も近くにある恵まれた立地です。市街地をレトロな路面電車が走り、ニューオーリンズにも似た大人なリゾートの雰囲気が味わえます。

学会経由で予約した最寄りのホテル(徒歩1分)にチェックインすると、ホテル管理人からの歓迎カードとお菓子が置いてあり、読んでみると「CAMLSへようこそ」的なことが書いてありました。

日本的な「おもてなし」と言うべきでしょうか。CAMLSが普段から近隣の宿泊施設と提携し、イベント参加者が泊まるホテルを把握して手配したのでしょう。少なくとも普段アメリカでは類を見ない心配りです。実際に施設を目にする以前から既に、細かいところまで管理が行き届いている好印象を受けました。開会の挨拶でも、米国外科学会の教育部会長のSachdeva先生が当施設のサービス精神についてリッツ・カールトン級と評価されていました。シミュレーション施設は超多忙で高ストレスな現場で働く臨床家という顧客に対して教育環境やサービスを提供するものであり、高級ホテル並みの接客を心がけることに間違いはないと思います。悪く言えば資金やスタッフを持て余しているのですが、臨床シミュレーションはサービス業であり、ビジネスチャンスであると捉えているからこそ接客に投資をするのです。

 ようやく施設の紹介に入りますが、観光客も多く乗る路面電車が走る道沿いの好立地に、ガラス張りで大きな吹き抜けを持つ近代的な外観。
二階に上がると200席ほどの講堂があります。各座席に電源とLAN接続があり、画期的と思ったのが卓上の収納式マイク。質疑応答のために参加者が席を立ったり、スタッフが無線マイクを持って走りまわる慌ただしさがありません。集計システム用のリモコンも設置されており、端末をレンタルしたり、配布・回収する手間がありません。潤沢な予算があってこその設備ですが、業者が高価な設備を勝手に盛りつけたのではなく、実際の使い勝手に基づいた施主の考えが巡らされているよう感じました。
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一つ惜しかった点が机の角にあった電源コンセントの配置。差し込み周囲のスペースが少ないため、欧州からの参加者が大型の電源アダプタを使えず苦労していましたが、幸いスタッフが延長コードを持ってきて対応していました。よほど考え抜かれた設計でも、欧州からの来訪者が使う電源プラグの大きさの都合まではなかなか考えが及びません。

土地と建物の建設費用はフロリダ州の予算、つまり地方自治体の箱物であったため、豊富な設備が実現したようです。施設自体は南フロリダ大学の独立機関として運営されており、建物の維持費のみ州に納めています。実は大学から与えられる予算はゼロで、教育活動については施設利用料を徴収してまかなっています。唯一、医学生の教育に関しては州政府から補助金が出ているようです。

担当者の話によると、年間の運営費用は20億円程度。そのうち19億円を利用料でまかない、残りの1億程度は寄付等で埋め、余った分は減価償却などに充てているとのこと。年間2万人程度の利用者があり、オープンから二年間は一応「黒字」を維持しているようです。ペンシルベニア大学のシミュレーションセンターの年間予算が1億円程度であることを考えるとかなり活発な事業です。

模擬診療エリアは処置用ベッド35床と、ハイブリッド含む手術室2部屋、CT、薬局、地下には滅菌設備や生体組織バンクも備えているため、シミュレーション施設とはいえ災害時などには外傷初療などの診療をかなり本格的に行えるレベルの施設です。実際、2012年に隣接するコンベンションセンターで共和党全国大会が行われた際は、州知事の要請があれば傷病者を収容できる体制を整えスタンバイしていたそうです。(HPの写真をお借りしました。)

企業との連携が当施設のもう一つの売り。機器開発エリアは立ち入り禁止となっていたので残念ながら見学できなかったのですが、現場さながらの設備で技術者と医療従事者が打ち合わせをしたり、試作を繰り返したり、シミュレーションで検証したりすることが可能になっています。こうした医療産業との連携や共同開発の窓口としての機能がこれからのシミュレーション施設経営には欠かせない業務になるでしょう。

施設紹介ビデオもご覧ください。

Kiyoyuki
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